系学会、パラメディカル系の学術団体と共に重要な連携を図っているが、詳細は誌面の都合上割愛させていただく。 麻酔科学会を先導してきた、偉大なる先人達は、手術麻酔を行うだけではなく帝王切開で生まれた新生児の蘇生をし、呼ばれて駆けつけた救急蘇生現場で指揮をとり、術後患者の循環呼吸管理を施行し、時に病棟の急変対応を行なった。同時に慢性の痛みの患者や病棟のがん性痛のコントロールを行いながら、常に学問としての麻酔学の研究の遂行を昼夜惜しまなかった。麻酔科医の活動範囲の拡大に繋がったこの先人達の貢献に頭が下がる思いである。70周年を迎え残された我々とさらに若い次世代の麻酔科医は、先人達を完コピーすることは到底不可能なこの多様性の新時代に麻酔科医としてのアイデンティティと高い専門性を刻んだDNAを解読し引き継ぎながら、今後も時空を超えて麻酔科医の活動範囲を拡大していかなければならない。参考文献[1] 花岡一雄 特集 麻酔科学会とその関連学会の現況と課題 緒言とまとめ 麻酔2024; 73: 298-299[2] 飯田宏樹、井関雅子 一般社団法人日本ペインクリニック学会 麻酔2024; 73: 316-321[3] 照井克生 一般社団法人日本産科麻酔学会 麻酔2024; 73: 309-315[4] 山内正憲ほか 日本老年麻酔学会 麻酔2024; 73: 325-329[5] 川口昌彦、飯田宏樹 日本神経麻酔集中治療学会 麻酔2024; 73: 339-342[6] 岡本浩嗣 一般社団法人日本心臓血管麻酔学会 麻酔2024; 73: 355-338[7] 横山正尚 一般社団法人日本区域麻酔学会―設立経緯ならびに現況と課題 麻酔2024; 73: 343-347[8] 森松博史 日本臨床麻酔学会 麻酔2024; 73: 322-324麻酔科医師活動範囲の拡大おわりに65
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