安全への取組み

GEヘルスケア・ジャパン株式会社 全身麻酔システム アバンスCS2ベローズからのリーク発生について

【2021年1月6日】
公益社団法人日本麻酔科学会
安全委員会

<製品名>
全身麻酔システム アバンスCS2

<事象>
推奨の麻酔器の始業点検によるリークテストを実施し異常はなかった。その後、学会の定める手動リークテストを実施し麻酔導入。手動換気では問題なかったが、挿管後、機械換気に切り替えたところベローズが上昇せず、リークを検出した。
検査のため手動換気へ戻し、麻酔回路等を点検交換するも問題はなく、機械換気回路からのリークは改善されなかった。

<原因>
ベローズの設置部を固定している部品「リムとラッチ」が定位置からわずかに浮いており、同部位からリークしていることが確認された。
ベローズと台座(ベローズ設置部)を固定している部品「リムとラッチ」(報告書参照)は、ベローズの下部に付帯されている部品だが、通常使用下においてラッチが浮いた原因を特定するには至らなかった。また、始業点検項目の「換気とガス」では、ベローズを含む呼吸循環回路のリークチェックを行うが、リークを検出する過程において、ラッチが浮いた状態によってはリークを検出できない可能性がある。

<対応>
ベローズと台座(ベローズ設置部)とをリムにより固定するためのラッチ部分が、わずかに浮いていることを確認したため、リムを定位置に戻す(「カチッ」というリムにラッチが固定された音)ことで、リークの症状は解消された。

詳細は報告書をご確認ください。


《GEヘルスケア・ジャパン株式会社》(2020年12月)