会長挨拶

日本麻酔科学会 第63回学術集会開催にあたって

会長:外 須美夫(九州大学大学院医学研究院 麻酔・蘇生学 教授)

外 須美夫(九州大学大学院医学研究院 麻酔・蘇生学 教授)

このたび、日本麻酔科学会第63回学術集会の会長を拝命しましたことを、心から感謝するとともに、光栄に存じております。2016年5月に福岡市で開催致しますが、皆様の期待に応えられる学術集会になるように、学術集会実行委員会の皆様と共に、現在鋭意準備を進めているところです。すでに招待講演やシンポジウムなど大まかなところが決まりました。会員の皆様には、講演や座長を依頼したり、査読を依頼したりすることと思います。どうぞご協力の程よろしくお願いします。また多くの会員からのすばらしい演題発表を期待していますので、早い段階から準備をしていただければ幸いです。

今回の本学会のテーマは、「Harmony, Safety and Responsibility:命をつなぐ水脈となれ」です。麻酔科医に求められる調和と安全と責任を明確にして、麻酔科医の在るべき姿をともに考える学会になるようにとの願いを込めています。

調和(harmony)とは、生体の調和であり(dynamism)、心身の調和であり(interaction)、多職種の調和であり(teamwork)、医療の調和です(integration)。周術期の患者の命をつなぐために求められる調和について、一人一人の麻酔科医が再認識するような学会を目指します。

安全(safety)は、物と人と組織とシステムの面から確保されるべきものであり、総合的視野に立って安全対策を立てることが麻酔科医に求められます。ちょっとした油断が大事故につながる仕事が私たち麻酔科医の仕事です。安全の確立のためには、個人を責めるのではなく、組織的な取り組みが欠かせません。チェックリストの遵守も大切です。そして何より安全文化を構築することが求められます。周術期の患者の命をつなぐための安全について考える学会を目指します。

麻酔科医は周術期の患者の命をまもる使命があります。麻酔科医としての誇りと同時に責任(responsibility)も果たさなければいけません。社会的な責任も求められます。倫理的な責任も求められます。患者の命をつなぐ水脈としての麻酔科医の責任について考える学会を目指します。

会長企画として、作家で精神科医の帚木蓬生氏を特別講演に予定しています。また、アメリカ麻酔学会の現理事長John P. Abenstein先生を招待して将来の麻酔について語ってもらいます。

学会のポスターが完成しましたので近々皆様のお手元に届くことと思います。「麻酔科医の調和と安全と責任:命をつなぐ水脈」の意をポスターにも込めました。過去から現在、未来にわたって、私たち麻酔科医が命をつなぐ水脈となるように、麻酔の歴史を織り込みました。麻酔の伝説的な創始者とも言われている中国の華陀を筆頭に、華岡青洲先生、ウィリアム・モートン、クロフォード・ロング、ジョン・スノー、そして、日本麻酔科学会の設立に貢献された山村秀夫先生、天野道之助先生、岩月賢一先生の姿を描きました。周りには、麻酔関連機器や薬剤等のシルエットと麻酔に関連する花々を入れています。

本学会では、いろいろな新しい試みも考えています。オープニングセレモニーもその一つです。学会が一つになるために最初の気合いが大事であると思ったからです。学術集会の最初に、学会からメッセージを発信することが意義あることであると思ったからです。その他、専門医制度や医療事故調査制度、男女共同参画社会など関心の高いテーマももちろん組まれています。

私たちが心を込めて、また博多のおもてなしで皆さんを迎えます。どうぞ多くの皆様のご参加をお待ちしています。

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