マンパワーのアンケート調査結果について 2005年02月09日
【2005年02月09日】
社団法人日本麻酔科学会
理事長 花岡 一雄
日本麻酔科学会では、安全で質の高い麻酔科領域の医療を提供することにより、日々人々の健康増進への貢献を目指している。その活動の中の1つとして麻酔科専門医を養成し、修練してもらうために喚起している。
麻酔科医は、周術期の患者の生体管理を中心として、救急医療、集中治療における生体管理、様々な疾患および手術を起因とする疼痛・緩和医療などの領域を行っている。これらの領域に麻酔科医が携わることなくしては、安全な医療を提供していくことは難しい。しかし現実は手術室の麻酔にお「ても、すべての症例に麻酔科専門医が関与できているとはいえない状況にある。この状況から、麻酔科専門医が不足していることは明らかである。
日本麻酔科学会では、現時点の現状分析を行い実現可能な対策を策定した。詳細は本文を参照願いたい。我々自身で実行できるものを以下に掲げ早急に対応を行う。
1)麻酔科医の業務内容を国民に知ってもらうこと
2)学生、研修医に対する継続的な働きかけ
3)女性医師が働きやすい環境整備
4)休業状態から復帰しやすい環境整備
5)麻酔科医の業務の系統化と時間短縮への働きかけ(麻酔科外来の設置、準備・介助の委託等)
6)手術室の有効利用(医療機関の運営にあわせた手術の遂行)
7)保険診療上の適切な働きかけ
また省庁、日本医師会、日本病院会などの諸団体や、国民の皆様へ協力を依頼し不足を解消していく対策は、本文に記載してあり、随時働きかけを行っていく。
我々は、これらの実現を目指し努力をするとともに、関係各所に働きかけ、国民にとって望ましい医療安全のための対策を早期に実行していくことを提言する。