麻酔器 手動人工切り替えレバーの破損について
【2021年7月1日】
公益社団法人日本麻酔科学会
安全委員会
<製品名>
製品:麻酔器
使用年数:11年 (耐用期間:8年)
<事象>
麻酔導入時には手動/人工呼吸切り替えレバーに異常はなく問題なく麻酔器は作動していた。手術終了後覚醒に向けて手動モードに切り替え操作を行おうとしたが、レバーが破損して切り替えができなかった。人工呼吸は問題なく継続。ジャクソンリース回路に変更し、自発呼吸を出して抜管。
<原因>
製造メーカーが当該麻酔器を調べたところ、レバー根本が破損し、切り替えができなくなり人工呼吸モードになっていた。手動/人工呼吸スイッチアッセンブリー式交換後、正常に作動している。
<対応>
始業点検は行っていたが異常はなかった。定期点検でレバーの経年劣化がないか調べてもらうことが重要である。今回の件ですべての麻酔器のレバーの点検を行ってもらったが数台レバーの交換を行った。このレバーが破損すると人工呼吸モードになるように設計されているそうなので、予備知識として知っておくほうが良いと思われる。