特定行為研修

日本麻酔科学会が行う特定行為パッケージ研修

日本麻酔科学会では、高度急性期医療における他職種との協働がスムーズに実践できることを目的として、 「日本麻酔科学会特定行為パッケージ研修」を実施します。
正しい知識を持った麻酔科専門医の指示により、十分な研修を受けた看護師が特定行為を実施することを実現するため、 本学会が指定研修施設となり、本学会認定病院を協力施設とした体制下で研修 (本学会が提示する特定行為研修のための手順書モデルに沿い、 各認定病院施設で複数の特定行為研修)を適切に実施し、より自立してケアを行える看護師を育成します。

日本麻酔科学会特定行為パッケージ研修内容

本学会のパッケージ研修に含まれる特定行為区分は下記表の通りです。

特定行為区分の名称(6区分) 特定行為(8行為)
呼吸器(気道確保に係るもの)関連 経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整
呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸器からの離脱
動脈血液ガス分析関連 直接動脈穿刺法による採血
橈骨動脈ラインの確保
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 脱水症状に対する輸液による補正
術後疼痛管理関連 硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整
循環動態に係る薬剤投与関連 持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整

特定行為とは

特定行為とは、医師の包括的指示の下に行われる診療の補助であり、看護師が「手順書」により行う場合には、実践的な理解力、 思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして厚生労働省令で定められるものをいいます。

※法で定められている特定行為の詳細については、
厚生労働省WEBサイト(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000050325.html)をご確認ください。

※「手順書」は医師又は歯科医師が看護師に診療の補助を行わせるために、その指示として作成する文書であって、 「看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲」、「診療の補助の内容」等が定められているもののことをいいます。

研修の流れとスケジュール

申請、研修期間の年間スケジュールは下記の通りとし、原則約1年間で研修終了となります。

申請スケジュール

※協力施設申請、受講者申請(研修は申請の翌年度4月開始)
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月〜
        協力施設申請期間 協力施設審査期間
審査結果通知
受講者出願期間 受講者出願期間
(12/15まで)
受講者審査期間 審査結果通知
受講料入金期間
受講用ID発行
通知期間
受講開始

研修スケジュール

※8月末に進捗報告書の提出、11月~12月に面談を予定
研修科目 研修方法 時間 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
共通科目 臨床病態生理学 講義・演習・試験 31 共通科目

※2月末までに
研修終了する

研修修了報告提出 修了判定期間
臨床推論 講義・演習・実習・試験 45 講義(e-Learning) 修了試験
フィジカルアセスメント 講義・演習・実習・試験 45
臨床薬理学 講義・演習・試験 45
疾病・臨床病態概論 講義・演習・試験 41 演習・実習
医療安全学・特定行為実践 講義・演習・実習・試験 45
区分別科目 呼吸器(気道確保に係るもの)関連 講義・OSCE・実習・試験 9 区分別科目
呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 講義・演習・実習・試験 17 講義(e-Learning) 修了試験
動脈血液ガス分析関連 講義・OSCE・実習・試験 13 OSCE 演習・実習
栄養および水分管理に係る薬剤投与関連 講義・演習・実習・試験 11
術後疼痛管理関連 講義・演習・実習・試験 8
循環動態に係る薬剤投与関連 講義・演習・実習・試験 12
合計 322